車載用座位保持ベルト「ドライブハーネス」のサイズ感をお伝えします。
Crelling Harnesses社(英国)の「ドライブハーネス」は、自動車の座席に簡単に装着して使うことができる、高機能な座位保持ベルト(車載用姿勢保持具)です。
この「ドライブハーネス」は、シーティングバギーや障害児用の歩行器、インバケア社製の電動車いすなどといった海外の優れた福祉機器を輸入販売している「昭和貿易株式会社 」がイギリスから日本に輸入し、かねてより好評を得ている製品ですが、2種類あるサイズのどちらを選んでよいのか?悩んでしまうことがあります。
製品資料では、対象年齢の目安として[Sサイズ:4歳〜11歳][Mサイズ:12歳〜成人]とありますが、具体的な身長や体重の数値は公表されておらず、輸入元の昭和貿易の担当者に確認しても「あくまで目安なので、明確な数値はお伝えし難いです」とのこと・・・(汗)
Crelling Harnesses Ltd.(英国) のホームページや製品カタログを確認しても、商品のモデルになっているイギリス人のイケメン男子やカワイイ女の子の年齢や身長は解らず、商品説明資料関係も全て翻訳してみましたが、残念ながらその “サイズ感” を理解するのは困難でした・・・
そこで、製品の購入を検討されている方が、少しでもサイズ選びの参考にしていただけるよう、「ドライブハーネス」のサイズ感をお伝えするべく、ざっくり事例ページを作成させていただきました。
まずは、こちら ↓ が、昭和貿易からお借りしたドライブハーネスのデモ品です。
バックパットとビブの色が “ブルー” の製品が「Sサイズ」
バックパットとビブの色が “ブラック” の製品が「Mサイズ」 となります。
製品資料には細かい寸法が記載されていないため、実際にメジャーをあてて計測してみました。
計測結果はこちら ↓ の表をご参照ください。(大凡の目安寸法となります)
製品概寸 | S | M |
---|---|---|
バックパット:縦 | 35cm | 40m |
バックパット:横幅 | 24cm | 24cm |
ビブ:縦 | 20cm | 26cm |
ビブ:横幅 | 21cm | 23cm |
胸・腰ベルト幅 | 38mm | 50mm |
それでは実際に、デモ品のドライブハーネスを車両に装着して、サイズ感をチェックしてみます。
最初にテストする車両は、今回のデモをご依頼いただいたお客様の愛車「ホンダ・ステップワゴン」です。
愛娘のためにドライブハーネスの購入を希望されたのですが、推奨年齢通りの “Sサイズ” とするか? 今後の成長を見越して “Mサイズ” でも大丈夫なのか? などを確認するため、セカンドシートの左右にそれぞれ異なるサイズのデモ品を仮装着させていただきました。
今回、娘様はご一緒ではなかったため、代わりにイフの凄腕エンジニアである「木戸口(きどぐち)」チーフメカニックが試乗!(Sサイズはさすがに小さいので、Mサイズのみチェック)
[年齢:49歳、身長:165cm、体重:58kg]の木戸口チーフは “Mサイズ” がピッタリでした♪
ちなみに、写真はありませんが[年齢:52歳、身長:172cm、体重:88kg(汗)]というメタボ体型凸の内藤が座っても、まだ余裕がある感じでした(笑)
この後で、お客様には1週間ほどデモ品を使い比べていただき、ちょっと大き目とのことでしたが、ブースターシート(ジュニアシートの背もたれがない座面だけのもの)を併用することや、娘様の成長を見越して「Mサイズ」を選択され、新品のドライブハーネスを納品させていただきました。
次のケースは、先日公開した「ドライブハーネス」の装着&調整方法をご紹介します の記事でも登場した、内藤の愛娘 ANNちゃんです。 ※注:孫娘ではありません(笑)
ドライブハーネスを装着した車両は、イフのデモカー兼、内藤の通勤快速「ハイエース」
[年齢:6歳、身長:120cm、体重:22kg]のANNちゃんには “Sサイズ” がピッタリでした♪
尚、日本の法律(道路交通法)では、6歳未満の幼児を乗車させる場合にはチャイルドシートやジュニアシートを使用することが義務付けられていますが、法的には規制のない6歳以上であっても身長が140cmに満たない場合は、自動車のシートベルトが正しい位置に着用できないため、ブースターシート(ジュニアシートの背もたれがない座面だけのもの)の使用が一般的には推奨されています。
重要:ドライブハーネスは自動車のシートベルトとしては分類されません。
医療上の理由などで除外されている場合を除き、自動車のシートベルトはドライブハーネスの上から必ず着用しなければなりません。双方を併用することで、同乗者の安全性を高めることができます。
余談ですが、ドライブハーネスの実力を試すため「脱出ゲーム」と題して、ANNに抜け出せるかどうか?チャレンジしてもらいましたが、 いくらジタバタ頑張っても座席から抜け出すことができませんでした(笑)
最後のケースは、木戸口チーフにデモ品のドライブハーネスを家に持ちかえってもらい、(休日返上で)二人の娘さんの協力を得て検証しました。
スバル・フォレスターの後席に装着した “Mサイズ” のドライブハーネスを着用しているのは、長女のMOMOちゃん。
[年齢:14歳、身長:153cm、体重:40kg]という痩せ型のMOMOちゃんが “Mサイズ” を着用すると、 全体的なフィット感はバッチリでしたが、ショルダーストラップ(肩ベルト)の長さだけは一番短くした状態まで縮める必要がありました。
これ以上はショルダーストラップを短くすることができないため緩めの装着感となっていますが、必ずしもギッチリ締め付ける必要はないため、許容範囲内と考えられます。
次に試してもらったのは、次女のNANAちゃん。
[年齢:12歳、身長:148cm、体重:43kg]という健康的な体型のNANAちゃんは “Mサイズ” の対象年齢目安の下限でしたが、実はお姉ちゃんのMOMOちゃん(14歳)より、ベストフィットでした。
ショルダーストラップの調整代にも若干の余裕があり、更にキツめに装着することも充分可能な状態でしたので、やはり年齢だけでは一概に決められないということがNANAちゃんの試用で理解できたのです。
ちなみに(折角の機会なので)二人の娘さんには対象年齢の目安以下となる “Sサイズ” のドライブハーネスも試用してもらいました。
先ほど、Mサイズを試用してショルダーストラップの調整限界だったMOMOちゃんですが、さすがにSサイズでは小さいようです。
この状態で使えなくもありませんが・・・ビブの縦の長さが短いため、腰ベルトと胸ベルトが適切な位置にセットすることができていません。
MサイズがジャストフィットだったNANAちゃんがSサイズを試用すると、ご覧の通りパッツンパッツンです(汗)
MOMOちゃん同様に、ビブの縦の長さが短いため、腰ベルトと胸ベルトが適切な位置にセットすることができていません。
いかがでしたか? 数少ない事例紹介ですが、そのサイズ感や雰囲気は、なんとなく伝わりましたでしょうか?
一概に年齢や身重だけでは明確に区分けすることは難しい部分もありますが、ドライブハーネスのサイズ選びに迷った時の参考にしていただければ幸いです。