車載用座位保持ベルト「ドライブハーネス」の装着＆調整方法をご紹介します。
Crelling Harnesses社（英国）の「ドライブハーネス」は、自動車の座席に簡単に装着して使うことができる、高機能な座位保持ベルト（車載用姿勢保持具）です。
この「ドライブハーネス」は、シーティングバギーや障害児用の歩行器、インバケア社製の電動車いすなどといった海外の優れた福祉機器を輸入販売している「昭和貿易株式会社 」がイギリスから日本に輸入し、かねてより好評を得ている製品ですが、残念ながら日本語の説明書が付属していません。
製品に付属している取扱説明書（英語版） 1.8MB | PDF
そこで今回、ドライブハーネスの装着や調整の方法をお伝えするべく、活用事例として記事を作成しました。
まずはこちら ↓ が、デモ品のドライブハーネス（Sサイズ）ですが、この状態では何がなんだかさっぱりわからない・・・という感じですね（汗）
まずは落ち着いて、一番長いベルトが上下に付いているバックパット部分（Sサイズの場合は、青い大きな方のシート部分、Mサイズは黒色となります）を、自動車の背シートに当てがってください。
※新品の場合は、各ベルトが輪ゴムで固定されていますので、背シートに巻きつけるベルトの輪ゴムだけを外して作業すると解りやすいです
この際、ベルトの先端にアルミ製の “バーバックル” が付属している方が上側のベルトとなり、“ビブ” と呼ばれる胸あて（Sサイズの場合は、青い小さな方のシート部分、Mサイズは黒色となります）のベルトがバックパットの上になる形となります。
ベルトが捻れていないことを確認しながら、上のベルトを背シートの上に乗せるイメージで置いておき、下のベルトは背シートと座シートの間の隙間に通します。
背面から見ると、このような感じ ↓ で上下のベルトがシートの後ろに出ていればバッチリOKです。
下のベルトを、上のベルトに付属しているアルミ製の “バーバックル” にこのように ↓ 通します。
アルミ製の “バーバックル” を少しスライドさせて、下側に空いた隙間にベルトを折り返して通します。
このような感じ ↓ で上下のベルトが連結されていればOKです。
折り返した下のベルトを左右交互に下方向に均等に引っ張り、背シートにしっかり固縛してください。
背シートの上下にベルトが少し食い込むくらいに締め付けられていればOKです。
背シートに装着されたバックパットの高さは、その上端（手で記した位置）が、利用者の肩の高さになるくらいにざっくり合わせておきます。（最終的には、腰ベルトの位置が利用する方の腰の位置に来るように調整していただきます）
背シートに固縛した状態でも、バックパットを上もしくは下に引っ張ることで位置の調整ができますので、利用する方が乗車（着座）した状態で最終調整をしていただきます。
使用中（走行中）にベルトが緩んでしまわないように、最後の仕上げを行います。（写真は解りやすいように、背もたれを前に倒した状態で撮影しました）
下ベルトに付属しているベルトアジャスター（手で記した樹脂製の部品）を適当な位置に配置します。
ベルトアジャスターに、折り返して余っている下ベルトを通します。
ベルトアジャスターの位置を最終調整して、ベルトに緩みが無いことを確認します。（ベルトアジャスターの位置は、アルミ製の “バーバックル” から少し離した位置にしておくと、ベルトの余りが少なくなってスッキリします）
じゃーん！装着完了です♪
ドライブハーネスの自動車シートへの装着作業は（実は）これで完了です！
最初の訳のわからない状態を考えると、とてもシンプルな装着方法だというのがご理解いただけましたでしょうか？
今回は、Sサイズのデモ品を、ハイエースの後部座席の右側に装着しましたが、後部座席の左側はもちろん、助手席などにも同様の手順で装着することができます。
また、慣れてくるとシートへの着脱も簡単なため、複数の車で使い回すことも可能なのです。
もちろん、この後で利用する方に合わせて各ベルト類を調整する作業が必要となりますので、それは次のページ［２］で続けてご紹介させていただきます。
