メルローズ社製の「車いす用グローブ」のデモをしました♪ to daiさん
いつも公私ともにお世話になっている “daiさん” から「Melrose(メルローズ)の車いす用グローブのデモをしてみたい!」という依頼を受けて対応させていただきました♪
キッカケは、先日「SmartDrive®(スマートドライブ)」のデモをした際に、ハンドリムの制動コントロールが上手くできず、もう少しグリップ力の強いグローブだったらどうだろう・・・という話しから、レッドラバーと呼ばれるパームラバー(特殊な滑り止めゴム)が採用されている、メルローズのグローブを試してみることになったのです。
豆知識:MELROSEというとアパレル業界の有名ブランドを思い浮かべる方もいるかと思いますが、ここで言う「Melrose(メルローズ)」は、車いすラグビー用の競技車で有名なニュージーランドの車いすメーカーです。
今回、daiさんがデモを希望されたのは、パームラバーが手首の下までしっかりサポートしてくれる「パームグローブ ダブルストラップ」と「ハイリストグローブ」の二種類でした。
この2タイプは、サイズが “フリーサイズ” のため、daiさんの手を測ることなく、輸入販売元である「テレウス」様にデモ品を依頼し、待つこと数日間・・・メルローズ・グローブがイフに入荷してきました。
先ずは、内藤が、「パームグローブ ダブルストラップ」の方から装着フィーリングをチェックします!
手の周囲寸法が 22cmの内藤(身長172cm、体重90kg )には、ほんの少しだけ大きめしたが、フィット感はまずまずという感じです。
「吉徳技研のEEZANグローブ」や「MSY 車椅子グローブ 」のような日常使いでのフィット感を求めるというより、ゴツい革とレッドラバー(パームラバー)に手の腹や手首がしっかり守られ、なんか強くなった感じ。。。という(表現が下手でスミマセン(汗))感覚でした。
お次は、「ハイリストグローブ」です。
内藤の手の大きさだと、親指がほとんど出ず、おこちゃま状態?でした(笑)
手の腹や手首の保護という部分では無敵な感じで、ウエスタン・ラリアット(西部式投げ縄打ち)をするときに装着していれば負ける気がしませんでしたが、いかんせん、それ以外(装着していると)何も出来ない感じは否めませんでした(笑)
この(ある意味で)無敵のグローブを使って、daiさんのハンドリムの制動力(スマートドライブ併用時)がどのように変化するのか・・・
daiさんのパンテーラ車いすに装着されている、カーボライフ ハンドリム「クアドロ」 との相性はどうなのか・・・
一抹の不安をいだきつつ、daiさんにデモ品をお渡ししました。
一週間程度のデモ期間を経て、daiさんから(ご丁寧に)紙のレポートが添えられてデモ品が戻ってきました。
グリップ力は無敵の凄さで、ハンドリムの制動力も大幅にアップしたとのことでしたが、反面でいろいろな課題が見えてきたとのことで、それをレポートにまとめてくださったのです。
そのレポートがとても的確で解りやすかったので、今回はそれを引用(転載)する形で皆さまに結果報告をさせていただきます。
指の付け根(指尖球)までレッドラバーがないため、指がフリーの動きとなってしまうことや、移乗の際に接地面が少なくなってしまうのが不安だった。
パームグローブ ダブルストラップ | daiさんレポートより
かなりのサイズ感で、設置する部分すべてがレッドラバーで覆われており、かなりの安心感がある。
反面で、硬いレッドラバーが災いして手首を動かすことができないため、「漕ぐ」ことには秀でているものの、装着したままでは、手を使った日常動作や移乗動作が困難な状態となってしまう。
ハイリストグローブ | daiさんレポートより
手の甲は、ストラップが直接皮膚に接触するため「スレ」による褥瘡等が不安。
親指部分は既製品という側面もあるだろうが、縫製部分と接触する皮膚に「あかみ」が出現した。
共通課題 | daiさんレポートより
「濡れ」を想定して使用すると、これまでのゴムの方が断然強い。レッドラバーは、少しの「濡れ」でも、滑って使えなくなってしまう。
縫製全般に、日本製の車いす用グローブの方が秀でている。
上記のことから、私には Melrose社製のグローブは「使いにくい」との結果となりました。
しかしながら、レッドラバーの「強さ」や「滑りにくさ」に関しては、再認識することができました。
そこで、これまで使っている日本製のグローブにレッドラバーの分厚いほうを縫い付けて利用をしてみようと考えております。
その他の総評 | daiさんレポートより
daiさんの思惑は、スマートドライブとメルローズグローブを併用して、日常生活全般で活用(常用)するイメージでしたが・・・残念ながらそれは難しいようでした(汗)
しかし、daiさんレポートにもあるとおり、使用目的を日常生活の常用ではなく、スポーツやレクレーションなどに的を絞ることで、その力を発揮しそうな期待も十分感じることができましたので、引き続き様々なシチュエーションでメルローズ・グローブを試してみたいと思っていますので、乞うご期待くださいませ!