北欧スウェーデンに本社を置く「ペルモビール(Permobil AB)」は、約50年以上に渡り電動車いすのリーディングカンパニーとして発展を続け、今では世界70カ国以上にグローバルな事業を展開しています。
ペルモビールの創設者である ペル・ユデーン(Per Uddén)博士は、「すべての障害を持った人々が満足の行く生活を送る権利を有する」という信念を持っていました。 その意志は、スウェーデンの福祉に対する基本的な考え方を変え、時の国王と首相をも動かすことになったのです。
“Every person with a disability has the right to have his or her needs compensated as far as possible by aids with the same technical standard as those we all use in our everyday lives.”
– Dr. Per Uddén, founder障害を持つすべての人々には、彼(彼女)らが必要とするものを、 我々が日常生活で使用している機器と同じ技術水準で作られた機器によって、可能な限り補償される権利がある。
– 創業者 医学博士 ペル・ユデーン
“電動車いす” という考え方は、そんな彼の1960年代のアイデアの一つでした。
ペル・ユデーンの作り出した試作第1号機は、既に電動チルト、跳ね上げ式のフットプレート、跳ね上げ式のアームレストなど、21世紀の今となっては当たり前の装備を備えていました。
1970年代、世界初のコンピューターを搭載した電動車いすを発売し、広くその名を知られるようになりました。
ペル・ユデーンの掲げた理念の元、ペルモビール社は、最良の品質と先進技術を投入した革新的な製品とアイデアを提供し続けています。
Permobil 3つの特徴
1. 優れた意匠性
服や持ち物を選ぶときのように、見た目にも美しい電動車いすを選んで欲しいとペルモビールは考えています。気兼ねなく外出できるお洒落なデザインの製品をご提案します。
2. 先進の技術を投入した製品開発
創業者の理念を引き継ぎ、現在最高の先進技術を投入した製品をご提供するために、ペルモビールは製品の開発をし続けています。最新のスマートフォンや情報通信ネットワークを駆使した画期的な製品とサービスをご提案します。
3. 豊富な電動座位変換機能
電動車いす利用者にとって、リフトやティルトをはじめとする電動座位変換機能は、健康の維持増進だけでなく生活の質を高めるためにも必要であるとペルモビールは考えています。単機能はもとより、それらの組み合わせによって実現する豊富な電動座位変換機能をご提案します。
Permobil 駆動方式
電動車いすは、一部の特殊なタイプを除くと、大きく分けて3つの駆動方式(駆動輪構成)があります。
ペルモビールのラインナップは、Fシリーズが前輪駆動、Mシリーズが中輪駆動となっていて、後輪駆動は日本では販売していないアウトドア専用車(X850 Corpus 3G)にしか設定されていません。
電動車いすが単なる移動の手段であれば、日本では未だに多く流通している後輪駆動モデルで事足りるかもしれませんが、電動車いすを生活の質を高めるツールと考えた場合はその限りではありません。
狭い屋内スペースの移動では、回転半径の小さい中輪駆動モデルや、狭い曲がり角の通過や壁寄せが得意な前輪駆動モデルが圧倒的に有利となります。
荷役・搬送機器の代名詞的存在である「フォークリフト 」が前輪駆動(後輪操舵)であることからも言えるように、電動車いすで様々なアクション(行為・行動)をするにあたり、ペルモビールが推奨する前輪駆動は理に適っている駆動方式なのです。
前輪駆動 | 中輪駆動 | 後輪駆動 | |
---|---|---|---|
操舵性 | ◯ | ◎ | ◯ |
壁寄せ | ◎ | △ | △ |
段差乗り越え | ◎ | ◯ | ◯ |
回転半径 | ◯ | ◎ | △ |
振動吸収性 | ◎ | ◯ | ◯ |
横傾斜片流れ | ◯ | ◎ | △ |
Permobil ラインナップ
F5 Corpus VS
屋内外で快適な乗り心地を提供する Agileサスペンション 1 を搭載し、リフトやティルトをはじめとする優れた電動座位変換機能を有する「F5 コルプス」に、革新的なスタンディング機能を付加したハイエンドモデルが「F5 コルプス VS 2」です。
スタンディング姿勢は、車いすでの長期座位による二次的合併症のリスクを軽減するだけではなく、目線を高くしてコミュニケーションを楽しんだり、高いところに手が届くなど、多くの社会的・心理的な恩恵をもたらし、ユーザーの自立を促進します。
F3 Corpus
F5 コルプスの遺伝子を受け継ぎダウンサイジングされた「F3 コルプス」は、Fシリーズの中で最もコンパクトな前輪駆動のモデルです。
そのコンパクトなサイズと俊敏な動きは、狭い場所での取り回しを容易にし、四輪独立サスペンションにより快適な乗り心地を実現しています。
F3 コルプスと一緒にいると、日々の生活の中にある様々な障害を、まるでそよ風のように感じさせてくれることでしょう。
M3 Corpus
前輪駆動モデルの Fシリーズで培われた技術を注ぎ込んで、中輪駆動モデルとして誕生した「M3 コルプス」は、まるで歩いているかのような小回りを実現しました。
さまざまなシートポジションでの安定性を向上。パワフルなLEDライト。Smoothサスペンション 1 と自由に動くキャスターで、あらゆる環境下で障害物を乗り越える際の安定性と操作性を確保しています。
M3 コルプスは、今まで諦めていた場所まで、あなたをエスコートしてくれることでしょう。
M1
電動座位変換機能をティルトだけに絞り込むことで、信頼性の高い優れた設計のペルモビール電動車いすが、中輪駆動の「M1」という形で、身近な存在となりました。
すべてのユーザーは、機能的で柔軟なシーティングソリューションを備えた電動車いすを利用して、行きたいところへ安全かつ快適に移動する自由を手に入れる権利があります。
This is Permobil
ペルモビールは常に、私たちの製品やサービスを利用するユーザーに焦点を当て、そのニーズに最適なソリューション 1 を提供することで、ユーザーに自立をもたらすことを主眼としています。
ペルモビールの思想は、そのブランドロゴにも現れています。
傾いた(微笑んだ)「 e 」は、喜びを表しています。
少し下がった「 o 」は、機動力(車輪)を表しています。
そして、「 i 」の文字のドット(点)の位置が右側にずれて描かれている理由は・・・
間違えたところにドット(点)を打つことで、「Nobody’s perfect.(完璧な人はいない)」という、ペルモビールの基本哲学を表しています。