イフの工場に突然運び込まれた謎の物体?!
これは、ガスボンベでもなく、エアタンクでもなく、はたまたUFO(未確認飛行物体)の類でもありません(笑)・・・実はこれ、キャンピングカーでお湯を沸かすために装備されている“ボイラーのタンク”なのです!
冬期間に水抜きが不完全だったため凍結してしまい、パックリ割れて亀裂が入っている状態でした・・・
イフではこれまでも様々なキャンピングカーのボイラータンクの溶接修理をしてきましたが、今回の割れは結構酷い状態で、マジマジと見ていると・・・この割れたタンクが私達をあざ笑うかのように見えてきました(汗)
気を確かにし、周辺部品を分解してゆきます。(アルミTIG溶接はかなりの熱をもつので、そのまま溶接すると付属部品が溶けてしまうのを避けるためです)
周辺部品が全て外れた後は、いよいよ修理作業の始まりです!
修理の方法として、避けた口にアルミの当て板などをして、それごと溶接する方法もありますが、今回はタンク自体の変形も修正しながら、最小限のアルミ溶接で割れを塞ぐ手法をとることとしました。
油圧15トンプレスで変形した部分に修正を加えます。
プレスによって、傷口(裂けた部分)が塞がった状態で、TIG溶接機でアルミ溶接を徐々にしてゆきます。
向きを変えながら、プレスの位置も調整し、更にアルミ溶接を進めてゆきます。
適度なプレスにより、絶妙なテンション(張り)がかかった状態で溶接してゆくのがポイントです♪
アルミ溶接完了!裂けていた部分がしっかり塞がったのは勿論ですが、変形していたタンクも綺麗に元の形に復元できました♪
仕上げは水を入れて簡単な耐圧検査を行い、水漏れが皆無であることを確認し、溶接作業は終了です。
冒頭で分解した周辺部品を再組付けし、全ての修繕作業が完了しました♪
すっかり遅い時間になってしまいましたが、当日中に修理を終えることが出来ましたので、明日の朝一番で引き渡しOKです。
聞くところによると、このボイラータンクを新品で購入すると、けっこう値が張るらしく、また納期も掛かるとのことで、このような形で溶接修理が出来たということで大変喜んでいただくことが出来ました♪
今年の冬は、しっかり水抜きをしてくださいね〜〜〜\(^o^)/
※イフでは各種のアルミ溶接修理を行っていますので、お気軽にお問い合わせくださいますようお願いいたします。