イフのホームページでご紹介している、H200系のハイエース&レジアスエース専用「フロントハンドレール」 は、補助ステップと同時装着を依頼されることが多い人気製品です♪
▼ハイエース専用「フロントハンドレール(車内手すり)」 – イフ・オンラインショップ
>> https://e-if.jp/shop/item/handrail_h200-02/
この製品は、取付に際して何かを製作したり、溶接したりなどといった大掛かりな改造作業は不要なため、自動車ディーラー様や自動車板金整備関連事業者様、量販店様などへの部品供給させていただいておりますが、このほど本州の自動車ディーラー様から「製品をイフさんから購入して、自分たちでも取り付けしたいのだが、どんな感じで取り付けするのか、参考になる写真などがあれば提供して欲しい」という相談がありました。
そこで、普通にメールで添付写真を送って、文章であれこれ説明するよりも、ブログ記事で取付作業の模様をお伝えした方がイメージが伝わりやすよなぁ。。。と考え、前回の ハイエース専用「電動幅広補助ステップ」の記事 同様に、このブログ記事を急いで書かせていただきました!
本邦初公開!(間違いなく日本初!)、ハイエース専用「フロントハンドレール」の取付作業の全てを赤裸々に公開させていただきますので、ご興味のある方は是非ともご参照くださいませ!
事前の打ち合わせを経て発注した部品が入荷した後、作業予定に合わせて新車のハイエース・コミューターがイフにピットインしました♪
この車両は十勝管内の福祉施設の送迎用車両として使われるとのことで、高齢者の方の乗り降りを安楽にしたいとのことで、補助ステップや手すりの取付作業をご依頼いただきました。
フロントハンドレール本体はこのような形で完成した(組み立てられた)状態で入荷します。
周辺部品が同梱されていますが、一部の取付ボルトは必要に応じて別途用意します。
まずは、助手席側のBピラーに装着されている純正のアシストグリップを取り外します(写真、ピンぼけですね(汗))
次にBピラーの内装トリムを取り外すのですが・・・
実はこのトリムを真面目に?取り外そうとすると、エンジンフードのヒンジをバラバラにする必要があるため、イフでは後で支障のないトリムの一部分をカットすることで作業時間を大幅に短縮させていただいております。
取り外したトリムの裏側を見ると・・・ここにつけてくださぃ〜!と言わんばかりに成型痕(赤○囲み部分)がクッキリついています!
その目印(成型痕)の中心に、フロントハンドレールの左側の受け部分を合わせながら、トリムをカットして受け部分を埋め込みます。
尚、この受け部分には左右の区別があり、[74867-D1010-B1]が右用で、[74867-26130-B1]が左用となり、位置決め用の出っ張りの付き方が違っていますのでご注意ください!
トリムが外れて広々とした作業スペースが確保できたら、次は先程取り外しした純正のアシストグリップの下側が固定されていたボディ側の土台部分を取り除く作業を行います。
自動車板金工場であれば手慣れた作業ですが、スポットカッターやベルトサンダーを使って、徐々に剥がしていきます。
フロントハンドレールの左側の固定位置が丁度この位置となるため土台部分を除去するのですが、この作業がフロントハンドレールを取り付けるにあたり、一番大変な(面倒くさい)作業かもしれません(笑)
先ほどの作業で手すりの受け側を仕込んだトリムを仮り合わせしながら取り付け位置を確認し、ボディ側に2箇所の穴あけをして、下の方の穴にはM6のエビナット(ポップアップ、ブラインドナットなどとも言います)を取り付けして受け部分のネジ固定部を設けます。(上の穴は受け部分の位置決め用の穴なので、大雑把な穴でもOKです)
ボディの金属が剥き出しになった部分は、錆が発生しないように、タッチペンなどでペイントして保護をするのを忘れずに!
加工済みのトリムを装着します。純正のアシストグリップがついていた穴には、「パネルブラインドシール 」などを貼って塞いでおきます。
左側の受け部分を固定するにあたり、イフではM8の平ワッシャーを3枚ほど重ねて高さを合わせて装着しています。これはウェルキャブなどであればBピラーのトリムの当該部分が凹んでいる(先ほどの成型痕のあたりが凹んでいます)ため、それに合わせた部品になっており、標準車の真っ平らなトリムに装着するための帳尻合わせの策なのです。
車両左側(助手席側)のフロントハンドレールの受け部分の取り付けが完成した状態です♪ Bピラーのこのような位置にしっかり装着されていればバッチリOKですので、位置関係の参考にしてみてください。
純正のアシストグリップを外したために空いた上側の穴も「パネルブラインドシール 」などで塞ぎます。
続いてこちらは、車両右側(運転席側)の受け部分取り付け作業を開始した模様です。
運転席側の内装トリムは、前から後ろまで一体式の大きなもののため、これを真面目に?外すとなると、シートなども全て脱着しなければならないため、ここは(うりゃ!と)トリムを浮かせて、その隙間で全ての作業を行います。
運転席後方のボディパネルには、ここに受け部分を付けてください!と言わんばかりの取付用の穴が空いていますので、その位置をめがけて内装トリムに穴あけをするため、トリムを浮かせた隙間から大凡の位置をポインティング(小さなドリルなどで穴あけ)をします。
写真に赤○囲みをしたトリムの2箇所が受け部分を装着するために穴あけをする大凡の位置となります。
ポインティングをした2つの穴の距離は約30mmですが、多少狭めにしておくと後の修正(帳尻合わせ)がしやすいです。
イフは手慣れているので、36~40mmのホルソーで一気に大きな2箇所の穴を打ち抜きます!
2つの穴を繋げるイメージで、ベルトサンダーで余分なところを削ります。
こんな感じで受け部分を取り付けするためのトリムの穴あけ加工が完了しました! この穴の奥に見えるボディの2つの穴は元々空いているもので、ここにドンピシャ受け部分が固定できる位置関係になっているのです♪
但し、残念ながらこのボディに空いている2つの穴はどちらもネジ(ナット)にはなっていません、、、
上の方は受け部分の位置決め用の穴なので、このままで良いのですが、下の方は受け部分をネジで固定する必要があるため、何らかの処置をしなければなりません。
で、もしお手元にM6の「ターンナット 」や「インプルナット 」といったような、穴に挿入するだけでナット部分を設けることが出来る部品(部材)があれば、それを用いていただくことで完了となります!
イフでは「ターンナット 」も「インプルナット 」もストックしているのですが、少々お高い部材のため(ここに使うのはもったいない?)、穴を少々拡大して、M8のエビナットを取り付けしてナット部分を設けています(笑)
イフではエアーナッター(エア式)という専用の工具を使用してエビナットを取り付けしていますが、ハンドナッター(手動式)でも充分ですのでご安心ください。
この方が、強度も抜群ですし、何度着脱しても安心なので・・・(コストも安いですし(笑))
と、いうことで、ボディ側のナット部分をM8にしてしまったため、受け部分のボルトの通る穴もM8用に少々拡大して
新たに用意したステンレスのM8ボタンキャップスクリューボルトを使って固定させていただきます。
尚、運転席側の受け部分に元々付属している厚いワッシャーはM6用のため、それに変わるM8のワッシャーなどを用意して挿入し組み付けします。
車両右側(運転席側)のフロントハンドレールの受け部分の装着が完成した状態です♪
最後に乗降口の縦手すりとなる部分を固定する部分を設けます。
助手席後方のフロアカーペットを剥がすと、ここに穴を開けてください!と言わんばかりに、ボディパネルに凹んだ目印が2箇所ありますので、そこにM8ボルトが通る穴をドリルで開けます。
ウェルキャブなどは、この部分にボルトが2本飛び出す形で装着されていて、そこに縦手すりを装着するのですが、標準車への後付の場合は、通しボルトを使って固定する方法となります。
錆が発生しづらいように、タッチペンなどで穴を開けた部分にペイントをしっかりとしておきます。
フロアカーペットには、このような切り込みを入れておきます。
これで下準備は全て完了しましたので、フロントハンドレールASSYを車両に取り付けしていきます。
フロントハンドレールの縦手すり部分は、エンジンルームから通したM8ボルト(キットには付属していませんので、別途ご用意ください)を、室内側でキット付属のナットで締め付けて固定します。
各部がしっかり固定されていることを確認した後は、キット付属のカバーを被せて完成です!
車両左側(助手席側)は、受け部分に手すりパイプを差し込んで下に落としてロックします。こちらは縦手すりがあることで抜けることがないような構造になっています。
車両右側(運転席側)も受け部分に手すりの先端を差し込んで下に下げることでロックされるのですが、縦手すりがないため、不意に上方向への力が掛かってしまい脱落することを防ぐため、このようなゴム部品が付属していますので、それを手すりを挿入した後の空白部分に挿入してしっかり固定する形となっています。
フロントハンドレールの取り付け作業はほぼ完成で、後は補助ステップと、スライドドア後方の手すりを取り付けするのみとなりました。
じゃ~ん!完成です!
いかがでしょうか? 参考になりましたでしょうか?
今回、フロントハンドレールの取付作業をご紹介するために記事にしたハイエースは、福祉施設の送迎用として活用される車両でしたが、イフではこの他にタクシー事業者様や、病院・福祉施設様、個人ユーザー様などなどのハイエースに、かれこれ数十台以上の取付作業をさせていただいておりますので、ご要望があれば、他の事例もご紹介させていただこうと思っておりますので、お気軽にお問い合わせくださいますようお願いいたします。
ハイエース専用「フロントハンドレール」の製品情報はこちらをご覧ください
>> https://e-if.jp/shop/item/handrail_h200-02/
同時に装着した「電動幅広補助ステップ」の製品情報はこちらをご覧ください
>> https://e-if.jp/products/step-h200/