イフのホームページで紹介している、H200系のハイエース&レジアスエース専用、幅広タイプの「電動補助ステップ」 は、業販実績 No.1の製品です。
この「電動補助ステップ」は、200系ハイエースの「ワゴン」と「コミューター」(1型=2004/8~2005/11 を除く)にボルトオンで装着できる後付キットになっています。
実は、ハイエースのワゴンやコミューターの車体下には、補助ステップを装着するためのブラケットやネジ穴が予め用意されていて、そこを利用してステップ本体を固定するため、車体の穴あけ加工などが不要なのです。
ところが、同じハイエースでも「バン車両」や「バンベースのキャンピング車」では車体の構造が異なるため、上の写真のようなネジ部分は設けられていません。
そこで登場するのが、バン車両にステップ本体を固定する部分を ”追加で設ける” ために開発された「補助ステップ取付ブラケットセット(通称:バン用ブラケットセット)」です!
今回の事例は、バン車両と同様に車体下に補助ステップを固定するためのネジ部分が設けられていない、初期型ハイエース(1型=2004/8~2005/11)のグランドキャビンに「補助ステップ取付ブラケットセット(以下:バン用ブラケットセットという)」を取り付けした作業の様子をご紹介します。
先ずは、こちらが「バン用ブラケットセット」の部品構成です。
- ブラケットA × 1
- ブラケットB × 1
- プレートワッシャ × 4
- ポップナット(M8 スチール)× 4
- 黒色保護シール × 5
- 取付要領書 × 1
補助ステップの取付作業は、2柱リフトとの相性が悪いため、油圧ジャッキとリジットラック 1 を使って車体を持ち上げて行います。
バン車両はワゴンやコミューターとは違い、車体下には補助ステップを固定するためのネジ部分が設けられていません。
そこで、ステップ本体を固定するために、バン用ブラケットセットに含まれている[ブラケットA]と[ブラケットB]を車体に取り付けします。
最初に、左スライドドア床下部後方にあるパーキングブレーキワイヤーを留めているクリップのボルト(1本)を外し、クリップと車体の間に[ブラケットA]を挟み込んで共締めします。
次に、左スライドドア床下部前方にあるパーキングブレーキワイヤーのブラケットに引っ掛けてあるスプリングを一時的に外した後で、ブラケットのボルト(2本)を外し、ブラケットと車体の間に[ブラケットB]を挟み込んで共締めします。
ブラケットA・Bの仮固定が終わった後は、ボディへの穴あけ加工を行います。
左スライドドア床下部のロッカー面にある5ヶ所のグロメットを外し、それぞれの穴の中心を通る一直線のラインを引きます。
補助ステップを仮付けしてボディの穴あけ位置を決めるため、赤色のレバーを操作して(手動モードに切り替えて)ステップを展開状態にしておきます。
先ほど取り付けした[ブラケットA]と[ブラケットB]を利用してステップ本体を仮付けし、ジャッキなどを利用してステップ本体を支持します。この際、ジャッキでステップを傷つけないように配慮してください。
ジャッキで高さを微調整して、グロメットの穴の中心を通る一直線のラインとステップ本体の4ヶ所の固定穴の高さを合わせ、ボディに穴をあける位置をケガキ針やペンなどで4ヶ所マーキングします。
ステップ本体を車体から外して、マーキングした位置にホールソーやドリルなどで【11.1mm】の穴 2 をあけます。この際、9mm程度のドリルで下穴をあけた後で11.1mmに仕上げるのが理想です。また、11.1mmのドリルが無ければ、11mmで穴をあけた後でリューターなどで拡大してもOKです。
4ヶ所の穴はバリが残らないように面取りして、タッチペンなどで防錆処理します。
4ヶ所の穴すべてに、キット付属の「ポップナット(M8スチール製)」を挿入してカシメます。
イフではポップナットの締結に、メーカー推奨の専用工具【MN-10A】を活用しています。
同梱ポップナット推奨取付工具
メーカー | ポップリベット・ファスナー㈱ |
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品番・品名 | MN-10A(Lタイプ)ポップナットツール |
ちなみに・・・ポップナット(ブラインドリベットナット)はしっかりカシメないと空回りしてしまう恐れがあるので、専用工具の使用を推奨しますが、ネット上では ”汎用工具” を使って M8のブラインドナットを締結する方法を公開している方もいるようですので、参考までにその動画をご紹介します。
ポップナットの締結ができた後は、グロメットの穴を付属の黒色保護シール(丸シール)で塞ぎます。
ポップナットのフランジ部分へキット付属の「プレートワッシャ」をはめ込んで、車体側の下準備は全て完了です。
ステップ本体に、補助ステップキットに付属の[アダプターハーネス用ブラケット]と[ワイヤーハーネスアダプタ]を取り付けます。(補助ステップキットの取付要領書を参照)
先ほどはめ込んだワッシャーが落ちないように注意しながら、ロッカー面に取り付けたポップナット(4ヶ所)と、ブラケットA・Bを使用して、ステップ本体を車体に固定します。
各ボルト・ナットを締め付けし、最後にブラケットA・Bを本締めして、ステップ本体の固定作業は全て完了です♪
ここまでが「バン用ブラケット」を併用した補助ステップ本体の取付方法となります。
ここから先は、通常の補助ステップの取付作業と同じ作業となります。補助ステップに付属している取付要領書や、イフの事例紹介記事を参考にしていただきながら、残りの作業を行ってください。
尚、今回の初期型ハイエース(1型=2004/8~2005/11)の場合は、1.5〜3型に対応する補助ステップキットに含まれている「前期用パーツセット(スイッチセット)」を使用しています。
じゃ〜ん!完成です♪
今回は、初期型ハイエース(1型=2004/8~2005/11)のワゴン(グランドキャビン)に、「補助ステップ取付ブラケットセット(通称:バン用ブラケットセット)」を併用して「電動幅広補助ステップ後付キット」を取り付けした事例をご紹介させていただきました。
実は、これまで当該年式の車両(1型ハイエース)は実車での取付確認が出来ておらず、適合表でも「加工取付」と記載していたのですが、1.5〜3型用の補助ステップキットに「バン用ブラケットセット」を併用することで取付可能ということが確認できました。
今後も様々な事例をご紹介していきたいと思いますので、乞うご期待!