電動車椅子は、インバケアや今仙技研などが製造販売する「フル電動車椅子(大きなバッテリーを複数搭載し、車体と駆動ユニットが一体で設計された車椅子)」と、ヤマハやアイシンなどが供給する「簡易電動車椅子(様々なタイプの車椅子に、モーターが付いた大車輪をドッキングさせて電動化するもの)」にざっくりと分けることが出来ます。
(もちろん、スマートドライブやチェアライダー等といった、その他の駆動方式の電動車椅子もございます)
今回は、簡易電動車椅子のジャンルで国内のシェア率ナンバーワンを誇る「YAMAHA(ヤマハ発動機株式会社 SPV事業部 JWビジネス部 JW営業グループ)」が提供するヤマハ電動車椅子(JWシリーズ)のラインナップの中のアシストタイプの電動ユニット「JWX-2 」が装着された車いすのデモ車をイフで導入しましたので、簡単ではありますがそのユニットの素晴らしさについてご紹介させていただきます。
まずは、“電動車椅子” と言うと・・・多少知識のある方であれば、このようなジョイスティック操作部をイメージするのではないでしょうか?
ところが、冒頭のタイトル写真にはそれらしき操作部が見当たりません・・・
車いすの大車輪の中央にはヤマハの簡易電動車いすの特徴であるACサーボモーターがドンと装着されていて、そこには「YAMAHA」と「JWX-2(AC SERVO MOTOR)」というロゴが誇らしげに記されています。
そうなんです!ヤマハのJWX-2は、車いすのハンドリム操作の負荷に応じてモーターの補助力が働く、“車いす用電動アシストユニット” なのです!
ん・・・?!
文章にするとお伝えするのが難しいですねぇ(汗)
なので、話を変えます(笑)
皆さまは「電動アシスト自転車」はご存知ですか?
電動アシスト自転車(でんどうアシストじてんしゃ)とは、電動機(モーター)により人力を補助する自転車。搭乗者がペダルをこがなければ走行しない。モーターのみで自走可能な自転車は電動自転車を参照。
(「Wikipedia:電動アシスト自転車」2018年6月6日 04:35 UTCの版 より引用)
通常の自転車と原動機付自転車との中間的な車両で、ペダルを踏む力や回転数などをセンサーで検出し、搭載しているモーターによりペダルを踏む力を低減させる。1993年にヤマハ発動機が発売した電動ハイブリッド自転車・ヤマハ・PAS(Power Assist System、パス)が世界初とされる。
(「Wikipedia:電動アシスト自転車」2018年6月6日 04:35 UTCの版 より引用)
電動アシスト自転車について、更に詳しく知りたい方は、Wikipediaを熟読したり、Google検索などをしていただくとして・・・
世界初の電動アシスト自転車を世に送り出したヤマハ発動機が、その技術を車いすにフィードバックさせたものが「JWX-2(旧タイプはJW-Ⅱ)」であり、自転車では足で漕ぐペダルが、車いすでは手で操作するハンドリムに置き換わり、その手でこぐ力とモーターの力を合わせて駆動する車いすが「電動アシスト車いす」なのです。
百聞は一見にしかずということで、体験者の方に、まずはJWX-2ユニットの “メインの電源スイッチ” をoff(オフ)にして車いすをこいでもらうと、何の変哲も無い(モーターの抵抗がかかるため、少し重たい)普通の車いすなのですが、続いて、車いすの右側に装着されている押ボタン式のスイッチをon(オン)にすると・・・
あらビックリ!誰かに背中を押してもらっているかのように、ハンドリム操作が軽くなり、嘘みたいに車いすが軽々と前に進み出すのです♪
初めて電動アシスト車いすを体験された方は10人中、10人全てがここでまずは驚き、少し後で笑顔に変わるのです♫
次に、左側のJWX-2ユニットの配置された “モード切替スイッチ” を一度だけ押してもらうと・・・モード2としてプログラムをした別な挙動に変化するため、ここでも二度目の驚きと笑顔を見ることが出来ます♪♪♪
JWX-2の特徴のひとつとして、専用ソフト JW Smart Tune(ジェイダブリュ スマート チューン)で利用環境やお身体の状態に合わせたオンリーワンのアシスト設定が可能で、モード1と2でそのアシスト力を変えたセッティングにしたり、モード1では直進性重視で、モード2は旋回性能を重視するセッティングに変えるなど、自由自在なのです。
更に特筆すべきJWX-2の特徴として、駆動輪が着脱出来る点も見逃せません!
いくら簡易電動車いすとはいえ、電動ユニットの重量は15~16kgとなり(バッテリーは含まず)、車いす本体の重量と合わせると、25~30kgくらいの総重量になるため、車載する際などはかなり大変です、、、
そこでJWX-2は、モーター中央部分のプルレバーを起こして車輪を引っ張ると・・・
このように駆動ユニットが左右バラバラに車いすから外すことが出来、分割した状態で車両に積み込むことが出来るのです♪
ヤマハJWX-2の更に詳しい情報は、同社のホームページをご覧いただくとして・・・
先ずはさっそく試乗ということで、木戸口(きどぐち)工場長が初乗りです♪
多少の荒地もなんのそので、楽しそうにアシスト電動車いすを駆る様に、annちゃんが「わたしものりたい!」と言ってききません(笑)
annちゃん初試乗♪
肝心のハンドリムに手が届きませんが・・・ご満悦のようで(笑)
さすがに1才児のannちゃんに合わせたアシスト電動車いすの製作は、流石のイフさんでも難しいですが・・・
ヤマハJWX-2は車輪径のバリエーションが、20/22/24インチの3種類があり、車いす本体は利用する方に合わせてお好きな車いすメーカー様でフルオーダーメイドで製作し、そこにJWX-2ユニットを装着するという形となりますので、お子様でも成人の方でも、もちろんご年配の方などにも幅広く対応することが可能です。
ヤマハJWX-2は、他にもまだまだ特筆すべき点がたくさんあるのですが、なかなかここで全てをお伝えすることが出来ません(汗)
ヤマハのホームページにも掲載されていない、販売店が個別フィッティング出来るような裏メニューもあり、これまでは環境や身体状況により手動車いすでの駆動が困難だった方でも自分でこぐ可能性を広げることが可能なJWX-2は、ブログやホームページ、紙のカタログではお伝えしきれないと考えていますので、是非ともイフにお立ち寄りいただき、デモ車のアシスト電動車いすをご体験くださいますようお願いいたします(^^)
(2016年5月28日 追記)
ヤマハ発動機㈱IM事業部 JWビジネス部 JW営業グループ東京 東日本市場担当であり、常日頃からとてもお世話になっている「梅林氏」がご来店され、ヤマハのJWX-1+PLUSのユーザーである「hikaru君」と記念撮影♪
いつもきめ細やかなサポートをして下さっている梅林氏には心から感謝しておりますので、この場をお借りしてお礼させていただきます!ありがとうございました!