日産・キャラバン(標準ボディ)にチラシなどを大量に積載して運搬するための架装を施しました。
タイヤハウスの上面ギリギリの高さに合わせて嵩上台座を制作し、その上に特殊なボードを貼りました。 繁忙期は1トン近い荷物を積載するため、その土台は鉄製の角材を縦横無尽に張り巡らせ、頑丈に制作してあります。
荷室の床部分を極力フラットにしつつも、車内高を最大限に確保することで、搭載物をより多く安定して載せることが出来るばかりではなく、作業する方が快適に仕事が出来るように配慮させていただきました♪
この床材は、木質系ボードの基材にメラミン含侵シートを熱圧一体成型した化粧板です。
表面はメラミン樹脂なので、硬度、耐熱、耐薬品、耐汚染、防水性に優れており、その高い機能性から、キッチン扉材、学校・病院施設などの収納家具材、或いは内装材等々としても使用されています。
タイヤハウス部分の絶妙なカットや、ボディ形状に合わせて隙間なく張りつめられている様子をご覧ください。
スライドドアの部分はドアの内側ギリギリまで床を延長する“ステップオーバー”とし、より多くの積載物を乗せられるように配慮しています。
車両後部と左右のスライドドア部の床材の縁には、アルミ製のアングル材を裏側から固定し、床の上面より若干低く設置してあります。こうすることで木口(こぐち)をしっかり保護しながら、荷物の出し入れの際に引っかかることがなく、スムーズな荷積み荷降ろしが可能となります。
床の一部を着脱式とし、ここからエンジンオイルエレメント交換などのメンテナンス作業が容易に出来るように工夫しています。
今回の作業は帯広日産・釧路日産自動車 様からのご依頼でしたが、架装作業をするにあたり、これまでの経験の蓄積は勿論のこと、実際に使用する現場の方々のご意見などもお聞きしながら、細かい部分に至るまで実用性を追求させて頂いております。
■トヨタ・ハイエース の荷室床嵩上架装はこちらの記事をご覧ください。