イフでは各メーカーのトレーラーやヒッチメンバーなどを各種取り扱わせていただいておりますが、その中でも株式会社サン自動車工業様 が製造販売している「サントレックストレーラー(SUNTREX TRAILER) 」 や 「サントレックヒッチメンバー(SUNTREX HITCH MEMBER) 」 が大人気です♪
今回ご縁があったお客様は、サントレックストレーラーのラインナップの中から、マルチトレーラータイプのTD02シリーズ(軽自動車4ナンバー)をご用命いただき、ヒッチメンバーと合わせてセットアップさせていただきました。
このTD02シリーズのトレーラーは “半完成品” となっており、主要部分のほとんどはメーカーの製造ラインで組付された状態で送られてくるため、入荷後にイフでさせていただく作業は軽微なものですが、そのちょっとした作業にもイフの長年のノウハウと技術力を最大限に詰め込んでありますので、今回はその作業の模様を赤裸々に公開させていただこうと思います!
材料と工具の用意ができればDIYでも出来るような作業ですので、既に現在トレーラーをお使いの方も、これからトレーラーの購入を検討されている方も、参考にしていただければ幸いです。。。
時は遡ること一ヶ月ほど前・・・
お客様と綿密な打ち合わせを経て決定した「SUNTREXトレーラー TD02ZT」を株式会社サン自動車工業様に発注!
待つこと数週間後、十勝晴れの爽やかな日に、ユニック付きのトラックに揺られて「サントレックストレーラー」が無事に入荷しました♪
トラックから地上に降りるとこんな感じです。
SUNTREX・TDシリーズの全車種に標準で装備されている「ダンプ機能」を活用し、専用パレットに立てて梱包することで、面積を最小限にしているという工夫がGoodですね!
覆いかぶさっていた段ボールを外すとピカピカの新車がお目見えしました♪
テール部分のパーツが、こんなところにくっついているのはご愛嬌ですね(笑)
荷台後方部分の網パーツもこんなところにくっついています。
SUNTREXトレーラーは半完成品のため、パレットから降ろして展開すると、ほぼ完成した形となります♪
SUNTREX・TDシリーズの全車種に標準で装備されている「ダンプ機能」は、このロック機構のロックを解除することで、トレーラーが中折れする仕組みとなっています。
さあ、ここからはサントレックストレーラーの細かい部品の組み付け作業開始です!
まずは「リフレクター付、車幅灯」などの付属部品を取付します。
青い液体は ”ロックタイト” という、ネジ等の緩み止め剤で、イフではトレーラーを組立する際に、各ネジ部に塗布するようにしています。
とても地味な作業ですが、走行振動によるネジの緩みやパーツの脱落防止のため、万全を期すための配慮なのです。
後方フレーム部分の接続作業中。
全てのネジ類は、トルクレンチを使い、ネジの締め付けトルクを管理して組立しています。 もとい、イフのスタッフは長年の経験から ”テ(手)ルクレンチ” と称した、手締でもほぼ規定トルクで締めることが出来るのですが、トレーラーフレームのような歪みが出やすい材質相手の場合は、規定トルクに至るまでに数回に分けて少ないトルクで全てのボルトを一巡しながら均一に締め付けてゆくことで、後々の緩み防止になることから、トルクレンチは必需品として使用しております。
チェーンブレーキの取付金具(保管場所)も装着完了。
後方フレームが組まさった状態です。
この後で、上部のメッシュパネル&サイドレールを取付します。
ポイント
サントレックストレーラーのフレームや各種パーツは、海水に最も強いジンクメッキ処理のガルバナイズド(膜厚45~80ミクロンの溶融亜鉛メッキ)仕上げ。多少凸凹が残りますが、分厚い被膜が長期にわたり金属表面を保護します。
サントレックストレーラーには標準で「2インチ カプラー」が付属しています。既にヒッチメンバーが愛車に装着されている方は、ヒッチボールサイズをご確認ください。
(サン自動車製のヒッチメンバーであれば、標準仕様が2インチとなっています)
カプラー部分の取付状況。 スペーサープレートやカラーを介して装着するため、まれに間違った組付をしているトレーラーを見受けますが、後々のトラブルになるため慎重に組み付けさせて頂きました。
最重要部分のため、こちらも同じくトルクレンチによる締め付けを行います。
この後で、後部ネット&サイドレールを装着し、電気系以外のフレーム部分の組立はほぼ完成です♪
ここで・・・工場の棚からとり出した謎の物体?!
注)ぬか漬けなどではございません・・・(笑)
後方の灯火類へ繋がる、メインハーネスのカプラ部分。
通常は、このままカチッと装着して終わりなのですが・・・ その状態では、数年後?に、この部分の端子にサビや埃が付着し、接触不良が・・・・(゚△゚;)え?
そこで、このカプラのオスとメスの両方に、先ほどの謎の物体を充填します。
この特殊な液体は、一昔前の自動車の電装系には必ず塗布されていたもので(今ではなかなか入手困難)、
この特殊グリスが外部からの水や空気と端子を遮断することで、接触不要などのトラブルを防ぐという、優れものなのです。 ※イフさんの企業秘密の暴露でした(^^)
元々、組付されている全てのカプラ接続部分も、一旦分解し、先ほどの絶縁グリスを塗布させていただいております。
あれ?!配線が届かない?!の図です(笑)
実はこれ、車幅灯を上下逆向きに付けると回避出来るのですが・・・
(左右同じものを使用するため、配線の取出しが同じことから、このような現象になりますので、通常は右と左で上下を逆に装着するという仕様になっています)
イフでは、電球ソケットが上側になるようにこれらの灯火類を装着する決まりとしていますので、逆には付けません。
何故なら、このような非防水タイプの灯火類は必ず水が混入するため、そのような時でもショートしないようにする(考えてみれば当たり前の・・・)配慮なのです。
そこで、悩まずハンダゴテを持参してきて、配線延長(片側のみ)を致します。
さらに、剥き出し配線は見た目も悪く、トラブルの元にもなるため、コルゲートチューブ(電線保護チューブ)で配線を覆い完成!
逆側もコルゲートチューブ(電線保護チューブ)を被せて、見た目もスッキリ! この他にも配線関係の取り回しを変更したり、配線クランプ(配線の固定箇所)を追加したりと、写真には写っていない細やかな配慮を各所にしています。
サントレックストレーラーに標準で付属してくる「ベアリングプラ(汎用品)」
入荷状態は、このようにハブ部分がビニールで覆われておりますが・・・
このビニールを綺麗に取り除くためには、タイヤ(ホイール)を一度外す必要があります(汗)
ビニール袋も綺麗に除去し、ベアリングプラ装着完了♪
(2017.6.1 追記)
SUNTREX・TDシリーズ全車種でベアリングプラが廃止され、グリースガンでグリスを注入するだけで簡単にグリースアップを行える「センターニップル」が標準装備となり、メンテナンス性が大幅に向上しました♪
タイヤサイズは[135/80R12]が装着されています。
積雪地域の皆さまは、スタットレスタイヤ購入の際の参考にして下さい。
これでトレーラーの組付は全て完了~~~ (≧∇≦)/
このトレーラーを牽引するための車両をお預かりするまで大切に保管させていただきます。
数日後、お客様のランドクルーザー・プラドをお預かりし、ヒッチの取付作業を開始!
ランクルの場合はこの牽引フック部分にヒッチメンバーを装着します。
ヒッチメンバーも勿論! ロックタイトを活用し、ネジの緩みを予防します。
ここでもトルクレンチが大活躍!
電源接続部分は、このアルミステップ部分に穴あけして装着しました。 このアルミステップ、中空のアルミ成形品なのですが、この穴のすぐ横に中骨が入っているので、この部分の強度はバッチリです♪
接続カプラーの位置関係を微妙に調整すべく、リューターで長穴加工中。
長穴処理した部分には、タッチペンで塗装し、錆対策を施します。
写真奥側の標準で付属するダサいナット(失礼)はゴミ箱ボイして、手前の袋ナットに変更しました。
またまた、ロックタイトが大活躍!
配線は被覆を向いて、一本一本丁寧に半田付け処理をしています
ランクル君の場合は、この車体下を通っている極太配線の束から必要な各種電気配線を割り込む形で取出します。
勿論!一本一本半田付けしたうえで、絶縁テープを巻、さらにコルゲートチューブを被せた上から、再度絶縁テープを巻くという結線方法なので、この部分の接触不良等のトラブルは(おそらく・・・)皆無だと思われます v( ̄Д ̄)v イエイ ちなみに・・・この写真は車体下に寝台で寝そべってクルマの下側部分を撮影していますが、この配線作業中は・・・
泥まみれだったりします(汗)
カプラーには、半田付けした配線をそれぞれの端子部分に差し込み、ネジで留めるという方式です。
そしてここにも、例の ”ミソ” をてんこ盛りに。。。
配線には意図して余裕を持たせてあります(長めに残してある)ので、万が一、カプラの取付位置を変更する場合等でも、この余裕の範疇であれば、移動可能としています。
接続カプラーを横から(車体下)から見た図です。ゴムブーツの配線が出ている部分にも、例の ”ミソ” を詰め込んでいますので、水の混入を最小限に食い止める配慮をさせていただいています。
ヒッチメンバー&ボール!装着完了~~~!!!
そしてここにも、例の ”ミソ” が。。。
ヒッチメンバー、アップ(拡大撮影)
ヒッチボール、アップ(拡大撮影) この美しい刻印が見られるのも、グリスを塗ったくる前の今だけなので、記念撮影です。
イフの工場から所変わって、こちらは「帯広運輸支局」
最初にここで、ランクルの車検証の記載変更を行い、備考欄にトレーラーの牽引事項を追加してもらいます。
所変わって、こちらは「自家用自動車協会」
ここでは、トレーラー登録に関わる、重量税の支払等々を行います。
所変わって、ようやく「軽自動車検査協会」
記載変更が終わったランクルの車検証等々を一式持ち込み、無事にトレーラーの新規登録が完了しました!
そして・・・ナンバー発行&取付!
おめでとうございます! (*´∀`)o∠☆゚+。*゚PAN!!★゚+。*゚
ランクルと連結し、配線を接続して、燈火類の点灯チェ~ック!
ライトよ~し!
ウィンカーよ~し!
後退灯よ~し!
(゚´Д`゚)ヾ(´∀`*)ヨシヨシ
辺りが暗くなったので、最後の記念撮影! 明日の納車を楽しみにしていて下さいませ。。。(^^ゞ
サントレックストレーラーの各種ラインナップや詳細については、株式会社サン自動車工業様のホームページをご覧ください。
▼SUNTREX TRAILER – サントレックストレーラー – 株式会社 サン自動車工業
今回、サントレックストレーラーを納車させていただいたお客様は、北海道および十勝エリアのフィッシングガイド・サービスをされている『ポロシリフライズ&ガイド』(株式会社歌野毅事務所)様でした。
ポロシリフライズ&ガイドの拠点は「とかち帯広空港」から車で10分と至近の中札内村で、屋号であるポロシリとはアイヌ語で”大きな山”(ポロ・シリ)の意で、日高山脈襟裳国定公園内にある十勝幌尻岳(標高1,846m)のことであり、中札内村からはいつもその雄大な姿を見ることができます。
代表の 歌野タケシ(Takeshi Utano)氏は、株式会社つり人社 (本社:東京都千代田区)の編集部デスクとして各種雑誌やムック本、ビデオ、書籍などの制作に携わり、アメリカ合衆国をはじめ、イギリス、スコットランド、オセアニア、スカンジナビア諸国など国内外の多くの釣りとフィールド、アングラーを取材。その後独立し、品川区に撮影プロダクション「LIttle T&A」を設立。フォトグラファーとして人物ポートレートを中心に、釣り具メーカーのカタログ、広告、広報誌、雑誌などで撮影活動を行ってきたという、その類まれな経験が、現在のフィッシングガイド・サービス『ポロシリフライズ&ガイド』に活かされているという素晴らしくプロフェッショナルなガイドでした!
歌野氏曰く「十勝でみなさんとお会いできること、素晴らしい時間を分かちあえることを心から楽しみにしています」とのことですので、まずはポロシリフライズ&ガイドのホームページやfacebookページをご覧いただき、十勝の雄大な自然や美しいマスたちをご覧ください♪
▼北海道・十勝のフィッシング・ガイド ポロシリフライズ&ガイド
(2013.7.4 追記)
納車早々、ポロシリフライズ&ガイド様のFacebookページにイフの紹介写真を掲載してくださいました♪
納車させていただいたサントレックストレーラーを活用していただき、更に楽しいツアーが展開されますことを心より願っております。ありがとうございました!